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ひととき。

意外にも風の犬のことを気にして下さっている方がけっこう居て
しかもみんな「風の犬」という名前で覚えて下さっていて
ちょっと嬉しい。
2本、3本、4本と足を付けていく日々。片側だけのときはまだ付けやすいのだけど、
もう片側を付けるときは、内側を縫い付けていくときに、既に付いている足が
邪魔をしてだいぶ付けにくい。床で仕事をすすめるのだけど、
私も風の犬もかなりかなり無理なポーズで、鏡に写った私は犬相手に
プロレスの技をかけているよう。
無理なポーズで必死で仕事している私に、ウチの姫様は容赦ない。
4時前には「お腹すいた!」「お腹すいた!」「お腹すいた!」
って訴えてくる。「手が離せないの!」と一喝すると、
なんと風の犬とプロレスしてる私のうしろにまわって
とび蹴りを入れてきた!
「ちくしょ〜、笑わせるじゃねーか、11才!」

犬をわかってる方なら、お察しと思いますが、ウチの順列はハル、あかね、ルカです。
風の犬はおとなしくてホントに楽です。ただでっかいだけ。。。

ハルッカにゴハンのしたくして、あげて、
やっと足四本めを付け終わって、散歩してたら

携帯電話が鳴った。

前住んでいたところで散歩仲間だった、沙羅とmomoのお兄ちゃんだった。
momoの御葬式以来だっていうから3年ぶりくらい。
「元気?」
と聞くのは、人間のことは単なるご挨拶だけど、犬が生きているかどうかを
確かめる意味合いが強い。
「元気だけど、沙羅も死んじゃったよ。もう1年3ヶ月前だよ。」
え!?沙羅はまだ元気だって思っていた。momoが死んじゃった後イタグレを
飼いたいって言ってたから、きっと2匹で暮らしているんだろうと。
でも、聞いたら介護が辛かったから新しい犬を迎える気にはとてもならなかった
そうだ。
もっと話をしていくと、沙羅momoだけじゃなくて、他の友達のチョビもタフィーも
みんな死んでいた。。。。。。。。。。。。。。

時間が経っていた。
みんなで過ごした早朝のひととき。
犬も、人も、若いのも、年とったのも、大きいのも、小さいのも、
しゃべったり、笑ったり、遊んだり、喧嘩したり。
犬の名前だけしか知らない人達と過ごした、1日のうちで、
一番みずみずしくキラキラした時間だった。

みんな、私は今ね、死んだ犬なんか作ってんの。風の犬、みんなのことだよ。
またそっちで遊ぼう。ハルもルカも私もまたそっちに引っ越して行くからね。
by dog_god | 2008-05-15 00:09 | 犬との暮らし
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